高校入試が〔2〕で述べたような現状で、とにかく教科書を確実に理解していれば、全ての高校に合格が可能である以上、そのことをふまえた塾選びの大事なポイントをまとめてみます。

(1) 基礎的なことを確実に教えてくれる塾であるかどうか
難しい問題集を与えて、答え合わせですませたり、生徒の学力差を無視して、全員に同一の教材を使用している塾は避けること。

(2) 学校の標準的な授業進度と合う授業をする塾であるかどうか
ややもすると、学校より先走った授業をする塾が多いですが、これでは、生徒に学校での授業をいいかげんにさせてしまう危険があり、さらに、いずれ学校で習う箇所でもあるにもかかわらず、学校での授業との関連が切断されるため、理解するうえで不経済を強いる結果になる。

(3) ○○、××を目指す生徒・・・・、というような募集をする塾については、その塾の全員の進学先を確かめてみること
大部分の生徒は、○○、××高校とは別の高校に進学しているはずで、塾での落ちこぼしが問題になりかねない

(4) 宿題の量を適正に配慮しているかどうか
宿題は多いほどよいという誤った考えの親がいますが、塾の宿題が多過ぎますと、単なる答え合わせに終わらされる、思考する時間がなくて単に機械的に量を処理するという姿勢になる、さらには学校の授業を軽視する、等々の危険を伴いがちで一考を要します。

 

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